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ロジャーソロに引けを取らず。
- 2007/05/31(Thu) -
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I'm OK...You're OKJason Falkner

ジェリーフィッシュのオリジナルメンバーのギタリストだったことでも知られる、ロサンゼルス生まれのシンガー・ソングライターの3作目のフルレンスアルバム。なんと8年ぶり。

ジェリーフィッシュのデビュー作に参加していたこのジェイソン・フォークナーに、もし彼の能力をもっと発揮できる場が与えられていたのならば、ジェリーフィッシュはどんな風になっていただろう?もしかしたら、アンディ・スターマーとロジャー・マニングJr.の二大巨頭以上のものになっていたかもしれない、とか妄想を繰り広げたり。

それくらいジェリーフィッシュにとって、彼は重要な人物だった。実際は、アンディと大きく衝突し、結局彼にコンポーザーとしての活躍の場を与えられることなく、自身は後に脱退するに至ってしまうわけだけど。(アンディは後日、ジェイソンについて、「あの時、ジェイソンが素晴らしい音楽的才能を持っていることに恐怖を抱いていたのかもしれない。」というコメントを残した。)

そもそもこの人、ポップミュージックを上手く表現できる才能に恵まれながら、不思議なくらい「バンド」というものから縁遠いキャリアの人で、高校卒業後から、西海岸のポップロックバンドのスリー・オクロックや前述のジェリーフィッシュ、それから後にプロデューサーとしても名を馳せることになるジョン・ブライオンと組んだグレイズと、他の多くのミュージシャンたちと同じように「バンド」への参加にトライしていくものの、なぜか全て安定することなく、1、2年のうちにバンド脱退、またはバンド解散の憂き目に遭ってしまっている。結果、「もうバンドなんてまっぴらだ。」と、1人で活動することを決意させてしまっている。

鍵盤も弾ければ、ギターも弾くし、ドラムも叩けるジェイソンとっては別に人の手を借りて、別に「バンド」という形態に頼らなくても、自宅の機材を使って、自分の音楽を全部1から作り上げることが可能だったため、ソロアーティストに流れていったのも、それはそれで必然だった。これまでのソロキャリアも、ほぼ本人1人のみの力で築きあげている。

またそれだけの才能もあれば、当たり前のように他からお声が掛かることも多く、アルバムのプロデュースやスタジオのセッションミュージシャン、ツアーのサポートプレーヤー等々、次々と仕事請負人になって、大活躍。代表的なとこでは、ブレンダン・ベンソンや、エリック・マシューズ、クリス・コーネル、エール、バングルズのスザンナ・ホフス、ベック、エイミー・マン、トラヴィスやら。最近では、ポール・マッカートニーの「Chaos and Creation in the Backyard」やベックの「The Information」への参加が記憶に新しいところ。さらには、ベッドルームミュージックに仕立て上げたビートルズのインストカバーアルバムを2枚作ったり、ELOのジェフ・リンのトリビュートアルバムに参加したり、ロジャー・マニングや元レッド・クロスのブライアン・レイゼルらとともに、ニューウェーブミュージックバンドのTVアイズでアルバム制作したり、と超多忙。

その合間を縫って、自分のソロアルバムも作っていれば、1999年にリリースされた、ナイジェル・ゴッドリッチのプロデュースによるセカンドアルバム「Can You Still Feel?」からこれほどの間が開くのもまた必然なのか、随分前から出る出ると期待され続けたこの作品は、やっと待望のリリースとなりました。

アルバムは、相変わらずのポップセンスとそのマルチプレーヤーっぷりで、これまた1から全部作り上げたという驚異的で大絶賛の昨年のロジャーのアルバムに匹敵する出来だと個人的には思う。

もちろん、徹底的にメルヘンで甘美な装飾を加えた、重厚すぎるほど重厚なロジャーのそれとはタイプが異なり、ジェイソンのそれは適度な楽器や声のハーモニー、時にニューウェーブな電子音などを施した、割りとストレートなポップロックソング集。あんまり無駄な足し算的な手法に依存して楽曲を彩るのでなく、基本的に節度あるコンパクトな装飾だけでまとめるように勤め、ジェイソン節が前面に、楽曲がクリアに打ち出されるような形を取っている。

楽曲の自体もそんなに複雑なものにせずに、UKロックのような品のある佇まいのロックミュージックスタイルを取っていることが多いが、カラフルでポップな楽曲としてインパクトを残すことだったり、少しひねりを加えることに関してはとても上手くて、もともとジェイソンはそんなビジョンやアイディアを持ち合わせた、とてもスマートな人だと思う。またポップミュージックに対する彼の造詣の深さなどは、アルバムの中できちんと匂わせているし。さすがジェリーフィッシュに選ばれ、在籍していたことだけはある(もはやこの際、そんな看板も要らないものになっているが。)。

途中にダレも残さず、一気に独自のポップロックをリスナーに聴かせる技術を持っている。相変わらず、思慮に富んでて、器用に作り上げられたさすがの出来で、あんまりベタな突っ込みも出来ないせいか、その分地味に映ってしまうとこもあるかもしれないけど、本来聴くべきポップロックミュージックとはこういうものだ、という説得力はこのアルバムの中では大きい。良い曲が多く、大好きな作品。
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ニュー・フレッシュだ!ニュー・フレッシュだ!と頭の中でぐるぐる。
- 2007/05/27(Sun) -
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The Wildhearts - The Wildhearts

「Wildhearts Must Be Destroyed」以来、3年半ぶりのワイルドハーツの新譜。

今は亡きクラッシュのジョー・ストラマーが言っていたことだったか、あまり記憶が定かではないけど、例えば、ビートルズやウィングスで活動したポール・マッカートニーや、ジャムやスタイル・カウンシルで活動したポール・ウェラーなどのような稀な人もいるにしても、ほとんどのロックミュージシャンにとって、「生涯のバンド」を持つことができるのはただ1つだけなのだから、そういうバンドは大事にしろ、という教訓を、わりと最近、どこかで読んだことがある。

ものすごく乱暴な言い方をすれば、ワイルドハーツの歴史とは、全てはバンドの主柱であるジンジャーの歩みによって生まれている、とほぼ言っていい。つまり、この人如何でバンドはどうにでもなるわけだ。人間のやることだから、その波があるのは当然のこと、突然、調子の良い走りにもなれば、絶不調で身動きが取れなくなることもある。また、バンドのポジション上、バンドを止めたくなれば止めることも可能だし、状況が整い次第、始めたくなれば始めることも可能だ。ある意味では、彼にとってこんなに都合の良いバンドもないのだけど、89年の結成以来、どんだけ紆余曲折を経ても、小休止を入れながらも、これだけ長く続けてこられた、または続けてきたという事実は、ワールドハーツにとって彼は重要な存在であるとともに、やはり彼にとっても、「生涯のバンド」として、ワイルドハーツは大きな部分を占めているから、という一点に尽きるからなのかもしれない。

個人的な思いから言えば、今のジンジャーは100%自由なソロに専念した方がいいんじゃないかと思っている。その理由はこれまでの過程が物語っていると思う。そもそもジンジャーが持つ才能や引き出しの多さは、最早ワイルドハーツでできる表現の範疇を明らかに超えているため、今となっては時にそれが足かせのように聴いてて感じることがあり、ここ数年のワイルドハーツ作品においての、そのせめぎ合いはよく表れている。つまり、それは9年以上も前の「Endless, Nameless」では成功していたが、再起をかけた3年半前の「The Wildhearts Must Be Destroyed」では明らかに失敗していた(コンセプト自体は悪くなかったんだが・・・。)ということの表れでもある。そして、その後、バンド内での自分のポジションについて、不満やら苦悩するジンジャーは再結成したバンドを再び止め、バンドの枠組みの取れたソロ作品で勝負し、再び「らしさ」を取り戻して、近年では最も充実した内容を披露することになった。だから、多くのファンからはものすごい反感を買うようであるけども(笑)、バンドの方はもういいから、まだ披露しきれていない創造力と可能性をソロでどんどん試していってくれ、そっちの方が遥かに健康的だ!ということを思わず書いちゃったりしてるのである。

しかし、それでも生粋のバンドマンであるジンジャーは「生涯のバンド」を捨てることはなかった。その真意や目的の程はどんなものなのかは本人以外が全部を窺い知ることはできないが、前述のワイルドハーツとジンジャーの関係を見れば、こうした流れは自然なのかもしれない。何度目かわからないけど、再び動き出したワイルドハーツ。果たして現ワイルドハーツへの意気込みとは?大きな結果を残して見せたソロとは別に、再び黄金期を築いた時のように、「衝撃のワイルドハーツらしさ」を提示することができるのか?・・・その試金石を担っているのがこのタイミングでリリースされたこのアルバム。

この作品では、ソロで結果を残したジンジャーの好調ぶりがそのまま、ワイルドハーツへと引き継がれている。メタリックなギターリフを有効利用した多展開な楽曲がアルバムの中心を占め、ここ最近では忘れかけていたワイルドハーツの攻撃的で、楽曲構築力の高い一面が再び大きく浮上している。特にファンが喜びそうな感じで、少し内輪受けのようなムードも感じなくないものの、全体的に真っ直ぐと強い気持ちのこもった力作に仕上がっている。もしかしたら「Riff After Riff After Motherfucker Riff」とかのような刺激的なタイトルを使うなら、今がベストだったかもしれない。

強いてワイルドハーツの過去のアルバムから近い作風を挙げるとするならば、「Fishing For Luckies」っぽい感じもするが、あの頃のワイルドハーツと今のでは余りに状況が違いすぎるし、聴いた感じのイメージがすぐあのアルバムを直感させるようなものにはなっていない。むしろ直感させるのは今一番身近にあるジンジャーのソロ作品の方だろう。

正直なことを言えば、このアルバムを始めて耳にした時はあまり強く、これぞ僕たちが知るワイルドハーツだ!と思えなかった。どっちかというと、「ワイルドハーツの形を借りてきたジンジャーのソロ」という感じがした。ジンジャーは、きっとワイルドハーツのつもりでこのアルバムを作ったのだと思うのだけど、一度ソロで典型的なワイルドハーツ枠から解放され、自由になった部分が明らかにここでのソングライティングにもそのまま影響され、ソロと同様、そのままの調子でワイルドハーツのアルバムに挑んでいる感じがする。だから、意図的にワイルドハーツっぽい部分的なものも聴ければ、これまでのワイルドハーツになかったような、自由なソロで見せた新しいニュアンスも結構入ってたりする。

それは今のジンジャーの好調ぶりと、湧き上がるクリエイティブティがそのまま出たゆえに違いないが、良い意味で作品が伸び伸びした感じになって、ファンが楽しめる(望んでた?)例のお家芸を展開しながらも、過去の枠組みに捉われない新鮮なイメージを吹き込むことに成功していると思う。逆を言うと、今のワイルドハーツは、典型的なワイルドハーツイメージの傑作「Earth vs The WiLDHEARTS」の世界には戻れないとこまで来たのかな、と、そんな寂しさも感じてしまったりしたけど・・・ま、いっか。

この作品で少し残念だと思うのは、ジンジャー以外のメンバーの奮闘があまりアルバムを聴いてて見えてこなかったっていうのがね・・・。アルバムジャケでは4人のメンバーが並んで、僕たちワイルドハーツです!4人でやってます!っ感じなんだけど、聴いた感じではそういう風に映らなかった。他の3人はまるで場を盛り上げる黒子さんのようだ。その辺、「Wildhearts Must Be Destroyed」の方がずっと実感できていた。ライブを観れば、4人で演奏してる姿を見て、ワイルドハーツはきちんと4人だ!と思えるのかも。

ジンジャーはワイルドハーツが終わるとまたすぐにソロ作を作りたいのらしいが、そうなると、彼の活動運営のやり方としては、ソロバンドとストラッピング・ヤング・ラッドを自らのバンドとしながら器用に掛け持つデヴィン・タウンゼンドのみたいなやり口に似てくるような気がする。現実的な話、精神的な部分や、また金銭面においても、ワイルドハーツを一定期間きちんとやれば、ソロの方の創作活動もずっと安定するんだろうし・・・・その勢いさえあれば、交互にやっていくって感じになるんだろうね。
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ロックな女の子が歌う今時のポップロックアルバム。
- 2007/05/24(Thu) -
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Scratch - Kimura Kaela

カエラちゃんは、自分の中ではやっぱずっと「Sakusaku」の人だったので、どうもテレビの人というのがずっと抜けずにあって、黒幕が「カエラちゃん、カエラちゃん」と呼び続けてたので、呼び方も普通に「カエラちゃん」となってしまうんだけど・・・ねぇ?なんか売れっ子歌手になっちゃったみたいで。彼女が番組に登場した時に、番組が用意したアンケートの「好きな音楽は?」の問いに、でかでかと「ロック!」って書いてた時の頃とか、初ツアーで観客に向かってMC時にいきなり、「木村って言うな!木村って!ばかやろー!呼び捨てにすんな!」とぶちかまし、翌日の東スポに「女版毒蝮三太夫だった。」と書かれていたらしいという話が番組であって爆笑した頃が懐かしい今日この頃(笑)

あまりに急激に歌手としての人気が巨大化してしまったので、いまいちそんな状況にもついていけず、彼女の音楽を聴くこともなく過ぎていって、今やっと初めて歌を歌ってる彼女に向き合う、という状況で。

聴くきっかけとなったのはやっぱりライナスが「Magic Music」を書いたことで関わってること、それから「Snowdome」がここ最近聴いた邦楽楽曲の中では自分の中ではダントツのクオリティを持つ楽曲であったことが挙げられます。それで聴いてみようかなぁって思って。普段聴いてる洋楽アルバムのように、特に作品全体に関心があるわけでなく、その部分的なとこに関心があっただけなので、この聴きの入り方は奇妙な感じだったのですけど。・・っていうか、新しく何か邦楽アルバムをこんなにまとも聴くのも、ほんとに久しぶり。1年前につじあやのを聴いたかもしれないっていうレベル。

2、3回聴いておしまいかな?と思ったら、好んでがんがん聴き続けてます。カエラちゃんがどう、というよりは、単純に聴きやすくて、きれいにポップアルバムとしてまとまっていたから、という感じだから。想像以上に良い曲も多い。シングル3曲以外にも、全体的にキャッチーで商品価値の高い粒揃いの曲を揃え、音楽の感じも、彼女のイメージに合わせて、いわゆる「ロキノン系」の洋楽好きがやったようなギターロックサウンドに。作家の先生や演奏の先生方も、「木村カエラをロックしにしよう!」と懸命にがんばって、良い作品に仕上げたのでしょう。「全曲シングル候補でした。(笑)」とアルバムの帯に思わず書いてしまう気持ちもわかります。歌詞を書いたカエラちゃんの奔放なキャラクターと独特の思考回路もよく出ていて、おい、「きりんタン」って何だよー!と思いつつ(笑)、きちんとカエラ色に染め上げてるのも印象的。

ただ、1つ引っかかるのは、「Swiging London」という曲が、ジェリーフィッシュの「Joining A Fan Club」という同じ1曲からあまりに拝借しすぎてるのが気になるとこで・・・これは確信犯なのかな?夜一人で外を歩きながら聴いてて、「あれ、これは?」と思って、曲を頭の中でなぞりながら聴いてみたら、「これ、頭から終わりまで同じすぎるだろー!!間奏に入っていくとこまで同じじゃんか!」と爆笑しながら、聴きましたとさ。話題になってた例の中国の遊園地を笑えない領域だから、これ(笑)。
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Sean Lennon on the beach!?
- 2007/05/20(Sun) -
*アルバムの感想だらけの単調なブログ化としていますが、それでも根気よく付き合ってくれている皆様方には感謝申し上げます。ある意味では、日々の日記書くのより、こうして目の前にあるものの感想をだらだら書くことの方が、最初から題材が決まってて楽なもんで、そこに偏ってしまいがちなのが悪い癖でもあり。

*世の中には悲観的な言動をし続ける人っているもので、僕の周りにもいるんですよね。その人は真面目で、とても良い人柄なのですが、どうもいつもネガティブ思考の人で、ため息など1つつけば、「あー、ため息を1つつくたびに、また1つ幸せが逃げていくよ。」とか普通に言う人で(・・・おい。)。その発言がちょっと面白かったので、またため息をついたら、「あー、また幸せが逃げちゃったね。」ってちょっと茶化してみたりするんですけど(笑)。

先日、その人が「明日、会社の研修に行かなきゃいけないんだよなぁ。また、あーだこーだって文句言われて、いじくられるんだよ。」って言ってきたのです。それに同情すると、続いて「大体、あの会議室に行く途中の雰囲気も嫌なんだよなぁ。その途中でだれだれさんに出くわしたりとかして、あれこれ突っ込まれて・・・」どうのこうのと。それを言う時の顔がまたかわいそうな感じで言うわけなんですよ(笑)。繰り返しますが、根は真面目で、ユーモアのセンスも普通にあって、良い人なのです。それを見ると慰めの言葉でもかけようかなという感じになり。

「・・・まぁね。でも、研修は1日だけなんでしょ?1人の人が生きる7、80年っていう長さに比べたら、たった1日なんて、ちょっと我慢したり、がんばってみたりすれば、あっという間でしょ?別にそこで命を取られるわけじゃないわけだし。」って感じで。

こういう問答はその人と話すと多くて、他にも向こうが「あーあ、何にも面白いことなんてないよ。」と言い切っちゃえば、「家帰って、少し暇な時間でもあれば、何か本でも読んだり、映画でも観たり、音楽聴くのでもいいし、そういう文化的なものに触れてると、随分気分も違ってくるよ?そのうち何見ても気持ちが全然動かなくなって、どんどんすさんでいっちゃうのが一番怖いんだから。」とか。

そしたら、何言い出すかと思えば、「・・・いつも良いこと言うよねぇ。ねぇ、今度2人で宗教法人やらない?きっと自然と人だって集まってくるよ。」だって(そこはポジティブかよ。/苦笑)。

*最近、ちょっと個人的流行語大賞なのが、自分と話す相手側から「こうこう、こうでしょ?」とか、「こうでいいじゃない?」とか、ある提案を図星で言われた時とかに、「・・・ですよねぇ〜。」って感情を込めて、相手の調子に合わせた感じで言う言い回し。あんまり文章じゃ伝わりづらいんですけど、実際そういうことを言う人がいて、その変な調子の良さがなんかウケてしまって。「あーはいはい・・・・ですよねぇ〜。」って。まぁ、それを言われた側は、「ですよねぇ〜。」って何だよ、って感じにもなるのですが、絶妙のタイミングで言うと、美しく決まるという難易度の高い技。

*僕の友達にこの2年ほど鬱に悩まされ、病院に通って漢方治療を続けている人がいます。夜は床に入っても全然眠れず、色んなことが頭の中を駆け巡り、そんな緊張状態が朝までそれが続いてほとほと消耗してしまい、当然朝は起きられない、日中電車に乗っても、気分的に辛くなって途中下車せざるおえない、そんな生活。

それでもお医者様曰く、その上には上があるのか、そんなに症状がものすごく重いとわけでもないと言っていたそうですが、本人は薬があまり利かなくて、かなり辛そうな顔をしてる時もあり、いつもそれでも何とか希望を失わないように「根気よく治療して、いつか治るといいね。」と話していたのです。「とにかく焦らず、絶対無理してはダメ。」と言い続けて2年。

こういう精神的な病というのはもちろん一日にして治るような類のものではないのですが、本人の解説によると、仕組みとしてはただ単に精神と肉体が上手くカチッとかみ合ってないだけの話なのだそうです。それだけに、なかなかすぐには治らないというとこもありながら、自分でも上手くコントロールできないというかなりもどかしいとこもあるらしく。別に目に見える形で体のどこが壊れたとか、そういう話ではないわけだし。

ところが、このとこのある日、その人が「あのさー、今日はなんか変なんだよね。」と言ってきたのです。何?どうした?と聞くと、
「・・・なんか鬱が治ったっぽいんだよね。」
え、マジで!?え、それって今日治りましたとかそういうもんなの?(笑)
「うん、なんか今日はやたら体の中のネルギーが沸きあがってくる感じ。」
おお!でも、なんか突然すぎて、気味が悪いよなぁ。それって一時的な「よさこい祭り(サクサク用語:風邪などの病気、または二日酔いなどが回復した時に表れる調子に乗った振る舞い、またその気分。祭りの後、それが原因で再び悪化する危険性もある。)」なんじゃないの?
「・・・いやー、わかんないけど。ほら、ドラゴンボールの孫悟空が体中に包帯とかギブスとか巻きまくって、病院に入院してるじゃん?もうダメだ〜って感じで。その後に仙豆食べて、ギブスとかふん!って全部吹き飛ばして、全快で病院の窓から筋斗雲に乗って、どっかいっちゃうじゃん?・・・今、あの感じ。」
あははは、そりゃ、わかりやすい例えだ。
「なんか疲れそうなこととかも何でもできそうな感じ?これからは趣味とかも、登山とかにしちゃおうかぁ。」。
・・・・・。

*ある人が自分の大好きなある日本のバンドの曲を入れたCDRを僕にくれたのです。あらゆるバンドの曲の入ったオムニバス形式じゃなくて、そのバンドの曲がいくつも入ってるやつね。ある時に音楽の話をして盛り上がったことがあったので、その勢いで自分の一番愛するバンドの音楽を僕にも聴いてもらいたい!って思ったのでしょう。

で、そういうことなら、とありがたく聴かせていただいたのですが、耳にするのはどの曲も、そのバンドの持ち曲の中のギターリフ主体のギンギンギターロックな部分を抽出したものばかり。メロウな曲もバラードもなしで、和む場面もないまま、立て続けに14曲(笑)。ねぇ、どうしてこういうタイプの曲ばかりなの?もっと他のタイプの曲もたくさんあったでしょ?と聞くと、自分がそういうのが好きだからというよりは、僕がそういうものを好んでる、と信じて疑わなかったから、という明確な答え。

きっとそれって普段の僕の言動や振る舞いから生まれてるんでしょうけど、いつもこんなのを聴いてるに違いないっていう印象を持たれてるかなぁ・・・・イメージって怖いなぁって思いました。確かに聴くのはその括りとしては「ロックミュージック」がほとんどだけど、別に昔のエアロスミスとかモトリー・クルーとかと添い寝するようなロッケンローな、おぅいえー!!な生活を僕は送ってるわけではないわけで・・・勝手に間違ってますから(笑)。

*1回使って、しばらく当分ないだろうと思っていたナップスターに1200いくらをまた貢いだ(苦笑)。貢いだ理由・・・なんとなくドリーム・シアターを検索したら、3枚組のライブアルバムがあったので、それを開いたら、あの5年前にリリースされた2枚組アルバム「Six Degrees Of Inner Turbulence」の2枚目が完全再現された、すぎやまこういち(ドラゴンクエストの音楽を作ってる人。)よろしくとばかりのドラクエプログレメタルトラック(41分23秒・・・長!/笑)があったので、何となくそれをフルで全部聴いてみたかった。1200いくらを払わせた理由はそれ(えー。)。

そして、それだけじゃもったいないと、ビョークの新譜聴いたり、ダイナソーJr.の新譜聴いたり、ゴットハードの新譜聴いたり、エリオット・スミスの新譜聴いたり、ラッシュの新譜聴いたり・・・このうち1つくらい、ちょっと聴いて、これは別に聴かなくてもいいやって思うものもあっていいはずなのに、結局ほとんど聴いてしまうっっていう・・・しかも危うく買わされそうな雰囲気(苦笑)。

ほんと悪魔の音楽電子図書館ですな、あそこは。
自分の確固たる意思とセンスをしっかり持ってないと、危ない。

*前から囁かれてた様な気もしますが、HMVの経営不振は結構なもののようです。撤退なんかされた時には、僕のような人はどこでCDを買えばいいのか。

*ショーン・レノンってソニック・ステージじゃなくて、ビーチ・ステージなの?(笑)あのグー・グー・ドールズがカエラちゃんの前?(苦笑)えー!マニックスはトリ前の前!?
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元TFCのドラマーの人。
- 2007/05/14(Mon) -
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Go! - The Primary 5

元ティーンエイジ・ファンクラブのドラマーだったポール・クインのバンドの2枚目。

ポール・クインという人は、元々スコットランドのバンドのスープドラゴンというバンドのドラマーとして、90年代の頭から3年間在籍していた人で、このバンドはUKのシングルチャートで、最高位5位を獲得したり、アメリカでもトップ40内にヒット曲を送り込むようなバンドではあったんだけど、93年にあえなく解散。その後のポールは、以前にTFCの前身バンドのヘアー・ドレッサーズに絡んでいたという関係から、ノーマン・ブレイクに誘われて、93年から2001年までの間、TFCのドラマーとして、活躍することになる。

中でも傑作の「Grand Prix」、「Songs from Northern Britain」という、ある意味、TFCの黄金期を支えていたメンバーだったわけだけど、バンドの作曲活動に関わらなかったとはいえ、その中でのポールの役割というのはとても大きかった。それはなぜかといえば、90年代の中頃からTFCが轟音ギターバンドからソングライティングに焦点を置いたソフトロック化していく中で、あの素晴らしいメロディとハーモニーを持ったまったり楽曲群を、芯のあるビートを打つことで楽曲のビート感やベースラインを支え、楽曲の輪郭をきゅっと引き締めて、適度に刺激的なものにしていたからで、やはりその辺はポールのドラミングによるところが大きく、そこがとても好きだった。ゆえに、ポールが自身のバンドで活動をするべく、TFCを脱退すると表明した時は、正直とても残念でしょうがなかった。

バンドを脱退したポールは、プライマリー5というバンドを立ち上げる。そして、2年も経った2004年に自主レーベルからデビュー作「North pole」をリリース。その後、バンドからビジネスを切り離して、よりバンド中心に専念するべく、ロンドンのインディレーベルと契約したバンドはこの2作目を制作し、そこからリリースした。

前述の通り、TFCではソングライティングについてポールは関わっていなかったので、その辺全く未知数だったのだけど、それが開けてみてみると、素晴らしい。ポール自身もこんなに曲が書ける人だったとは。アルバムはメロディックで優しく穏やかなフォークロックだったり、開放的な空気を呼び込むウェストコースト風のハーモニーや楽器のサウンドの響きだったりが、とても聴いてて和む感じで。それでいてとってもポップで、親しみやすくて。

で、やっぱりどことなくTFCっぽいとこが流れてて(笑)、強いて挙げるなら「Songs from Northern Britain」のムードかなぁと。あの適度にレイドバックしてて、ほのぼのした感じ。そして、思いっきり素直で、ピュアで清々しい。

特に斬新なとこもなければ、全然派手さはないけど、シンプルに良い曲の集まり。
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本格的三頭時代突入か。
- 2007/05/10(Thu) -
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Bee Stings - BMX Bandits

86年の結成から21年の活動歴を持つダグラス・スチュワート率いるスコティッシュギターポップバンドの8作目。

バンディッツは、ティーンエイジ・ファンクラブ(以下、TFC)の兄弟分のような扱いでよく言われ、グラスゴーのインディバンドらしく、バンド開始以来、ずっと地方都市の密接な独自のコミュニティの中で活動し、音楽もグラスゴーのシーンの中で純正培養されていったような感じで、超マイペースなバンドのイメージ。

バンドのメンバーとしては、バンド結成からダグラスを中心にしながらも、過去にはTFCのノーマン・ブレイクやカート・コバーンに愛されたヴァセリンズのユージン・ケリーなどが在籍し、他にも多くのグラスゴーミュージシャンたちがこのバンドに参加していった。

また80年代後半から90年代初め頃にかけては、グラスゴー出身であるアラン・マッギー主宰のクリエーション・レコーズのおかげによって、プライマル・スクリームやジザメリ、TFC、パステルズというようなグラスゴーバンドの活動が勢いを増し、結果、世界的にそのインディシーンの存在を示すことになったけども、バンディッツももちろんその流れの中にいたバンドの1つだった。

3作のアルバムをリリースしたクリエーション時代を経た90年代後半から2000年にかけては、活動休止状態となっていたものの、2003年の「Down at the Hop」のリリースによって、活動を再開。

しかしそれもつかの間、クリエーション時代からバンドのソングライターであり、ドラマーのフランシス・マクドナルドがTFCや自身のバンドの活動で忙しくなってしまってバンドを去ってしまうと、以前からスチュワートと付き合いのあったパールフィッシャーズのデヴィッド・スコットが加入し、フランシスの代わりにバンドの支柱的な存在に。そして、昨年に「My Chain」を発表。それから、たった1年でこのアルバムをリリース。

このアルバムでも、相変わらず温かくて、優しい雰囲気を持ったグラスゴーポップを継承していて、バンド頭領のダグラス・スチュワートの音楽趣味の良さがよく出ている。復活後の傾向にある円熟の大人のポップ世界をたっぷり披露してくれる。この人はあんまり声を張るような歌い方はしないタイプだけど、それがまた無理なくて、聴き心地が良くて、聞き手の気持ちをすごくリラックスさせてくれるような、そんなボーカルで。

また、彼の相棒となったデヴィッドは前作にも参加して、バンディッツ作品をより良いものにしていたけど、今回はさらにもっと踏み込んだ形で活躍していて、彼のアダルトでポップ職人芸的な部分がもっと大きく、わかりやすく聴かれるようになった気がします。あ、これ、パールフィッシャーズっぽい!とかって思ったりもするし。個人的に、パールフィッシャーズのアルバムはほんと大好きだからなぁ・・・これは好感度高いですよ、勝手ながら。

そして、このアルバムで最も大きな部分で取り上げなければならないのは、女性ボーカルの活躍の部分で、前作でもいくつか歌を歌っていたレイチェル・マッケンジーという女性が、今作品ではさらに本格的に、大々的にフィーチャーされ、ダグラスとのダブルボーカルにより、楽曲をよりカラフルで、情感のある、響きの良いものに変えていて、かなりグー。

前作に生まれた体制のダグラス、デヴィッド、レイチェルという構図が今回の作品では完全に本格化したという感じで、その3人の連携による音楽の美しさと聴き心地のうっとり感は最高潮。・・・これ、このまま行くのかな?この感じで行ってもらいたいな。今までも素敵な作品をいくつも作ってたけど、もしかしたら、今まで聴いたバンディッツのアルバムの中で一番好きかも!って思ってしまった。かなりオススメですよ、これは。
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California Dreamers.
- 2007/05/05(Sat) -
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Circling The Sun - The Orange Peels

一昨年に4年ぶりに新譜リリースを果たした、北カリフォルニアの3人組インディポップバンドの3作目。

元々、シンガーソングライターであったアラン・クラップがアラン・クラップ・アンド・ヒズ・オーケストラとして活動していて、94年には「One Hundred Percent Chance of Rain」をリリース。そして、シカゴのインディレーベルと契約した後にバンド名をオレンジ・ピールズに変更。97年にデビュー作「Square」を、2001年には「So Far」をリリース。このアメリカ西海岸が生んだキラキラしたギターポップは日本でも熱心なインディギターポップファンに支持され、話題になっていた。

この作品も、1曲目から眩いばかりのオーケストラルポップなトラックで始まる、輝かしいギターポップ/パワーポップソング集になっています。ハーモニーを重ねた60年代的なポップマジックが美しい形で表現され、全体的にドリーミーで、終始キラキラ、ちょっとお洒落で、爽やかに聞き流せていける、とってもピュアで、素敵なポップアルバム。

オフィシャルには、ソングライターのアラン・クラップのことを「forever the boy with his summer transistor」と書いてあるのだけど、歌詞中にも出てくる「カリフォルニア」をからっとした夏の季語にしつつ、一点の曇りのない爽やかなウェストコーストの気候やレイドバックしたムードを一番綺麗な形で流していってる感じがなんとも心地良い。

ビート感があって、ノリが良く、めちゃポップで、捨て曲なし。湿度が高くて、重苦しい日本のこれからの季節はこの1枚で簡単に乗り越えられそう。
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今年最も注目したい1枚。
- 2007/05/02(Wed) -
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Devils & Angels - Mêlée

カリフォルニア・オレンジカウンティ出身の4人組に2作目にして、メジャーデビュー作。バンド名はフランス語で、発音的には「メイレイ」と読むそう。

結成は1999年。ライブを地道にこなしながら、ワープドツアーやテイク・アクションツアーのようなアメリカの有名ツアーフェスにも参加。その後、2004年にロスのインディレーベル、ホープレス・レコードからリリースされたデビュー作「Everyday Behavior」は15000枚を売って、スマッシュヒット。そして、複数レーベルの契約争奪戦により、メジャーレーベルのワーナー・ブラザーズがバンドと契約。また、メジャーデビューとなるこの作品のプロデューサーには、過去にオール・アメリカン・リジェクツやマイ・ケミカル・ロマンス、フーバスタンクなどのプロデュースしたハワード・ベンソンが選ばれた。

レコード屋さんの試聴で気に入って買ってきたのだけど、冒頭1曲目の「Built To Last」でいきなり完璧に撃沈させられてしまった。最初はなんか今巷で流行ってるピアノエモバンドのアルバムらしいという話だったので(その手の試聴コーナーは最近多いのだけど。)、もしかしたら気に入るかも、くらいに聴き始めたのだけど、アルバムが始まった途端、もう鳥肌が立って、その場から動けなくなってしまって。

元々こういうメロディックで、素晴らしいドラマ性を持った楽曲っていうのは滅法弱いのだけど、もうこれは良い曲とか素敵な曲とかいう次元をとうに超越しちゃってて、聴いてる自分は確かにその場にいるんだけど、意識は一瞬にして宇宙の遥か彼方にぶっ飛ばされちゃってるっていう・・・そういう感覚が久々にきたのです。

で、1曲そんな印象的な曲があると、他はみんな萎えたように聴こえてしまうという、ある種のジンクスみたいなとこがあるんだけど、このアルバムはそういうことはなくて、ソングライティング能力が高く、捨て曲の一切ない、ビッグなシンガロングロック作品として、全体的に成り立っているというのが大きなポイント。

先ほど、ピアノエモみたいな言葉が出てきたけど、実際のとこは、そういう鍵盤から生まれる叙情性を保ってるとこはあるものの、基本はポップ要素の高い普遍的な大衆ロック。そういう意味では、ピアノエモというような狭いインディロックの枠からは外れていると思う。サウンドもハイファイで、とってもメジャー感のある突き抜けた音楽だし。

オレンジカウンティという場所柄がにじみ出た、開放的でとっても洗練された音楽だと思う。70年代から培ったような質の高く豊かなポップセンス、そしてキャッチーで爽やかな大衆度の高いポップロック/ハードロック音楽が彼らの音楽の節々から表れてる。

ドライブする明快なロックギターに、クイーンばりにリッチなハーモニー、エルトン・ジョンからベン・フォールズまで網羅されたピアノロック、またラストトラックで、彼らによく合ったホール&オーツのヒット曲「You make my dreams」を選曲して、見事カバーしていたりもして、その上質なポップネスと突き抜けた爽やかさは確かなもの。ミッドテンポやスピード感のある楽曲のみならず、しっとり歌い上げるピアノバラードも、何とも贅沢で、その美しさにじーんとしてしまう。

こんな爽やかなポップロックは嫌だと言う人でない限り、願わくば、これは是非どこかで聴いていただきたい1枚。日本のワーナーにも、早くさっさと日本盤化していただきたいと願わずにいられないアルバムです。
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